■第13回■ 「BEAST FROM THE EAST」 DOKKEN
|
|
1.UNCHAIN THE NIGHT
2.TOOTH AND NAIL
3.DREAM WARRIORS
4.KISS OF DEATH
5.WHEN HEAVEN COMES DOWN
6.INTO THE FIRE
7.MR.SCARY
8.HEAVEN SENT
9.IT’S NOT LOVE
|
10.ALONE AGAIN
11.JUST GOT LUCKY
12.BREAKING THE CHAINS
13.IN MY DREAMS
14.WALK AWAY |
|
最低月1枚のペースで紹介していこうと思っていたこのコーナーも詰め込み気味とはいえ今年中に
なんとか12枚のアルバムを紹介することができました。これからどれだけ増やす事が出来るかで
すが頑張ります。
という訳で第13回ですがLAメタルを代表するバンドのひとつ、DOKKENの第1期の最初にして最後
のライブアルバム、日本でのライブを収録した「BEAST FROM THE EAST」を紹介します。
バンドの略歴を説明すると当時ドイツを拠点に活動していたVoのドン・ドッケンが80年代に入った頃
、エキサイターというバンドで活動していたGのジョージ・リンチとDrの”ワイルド”ミック・ブラウンが組
む事で82年に「BREAKING THE CHAINS」でヨーロッパデヴュー、翌83年に同アルバムの改訂
版で全米デヴューしています。(後、2nd発表前にBのジェフ・ピルソンが参加し不動のラインナップ
が完成。)
メロディアスでスリリングな楽曲とサウンドで人気をはくし、4枚のスタジオアルバムを発表するもか
ねてから噂されていたVoのドン・ドッケンとGのジョージ・リンチの不仲がここに来て表面化、このア
ルバムの発表後の88年、解散しています。
バンドのカラーとしてはさきほども書いた様にスリリングなサウンドと演奏が楽曲を包んでいるという
事が出来ると思います。
その要因のひとつとして雰囲気面ではドンとジョージの不仲からくるある種異様とも思える緊張感と
いうのは無関係ではないとは思いますが、こと具体的なサウンド面・そのバンドカラーの中心とも言
えるのがGのジョージ・リンチでしょう。
彼の特徴は特に代名詞的フレーズはないものの、燃え上がるような情念ともいえるエネルギーやパ
ワー、緊張感溢れるプレイは聴いただけで彼だと分かるほど個性的です。
ソロプレイに限らずリフ・バッキングでも独自の輝きを放っていた彼はデヴュー前からLA界隈のギタ
リスト達の間で憧れの的だったとされています。
個性的なピックの持ち方でのピッキング、大きな手から繰り出されるストレッチプレイ、ジャック・オフ
・ヴィブラートに代表される表情豊かなヴィブラート、独特のテンションを生み出す♭5音などテクニ
ック的にも唯一無二といえます。
ですがなんといっても一番の特徴はこれらのテクニックを駆使しての緊張感抜群のプレイという一言
に尽きると思います。
選曲も入門には最適で代表曲はばっちり抑えてありますし、プレイ自体は多少のミスはあるものの、
ライブアルバムの生命線であるエネルギーは計り知れません。
ギターキッズ向けとしてもキャッチーで聴き易く・分かり易いし、ソロもメロディアスで起承転結がしっ
かりしててまとまりのあるものばかりなので、難易度こそビギナーには辛いですがコピーしたくなるだ
ろうし、若い人には80年代に栄華を誇ったLAメタルを知る上でも最適だと言えます。
個人的にはライブアルバムでは一番好きな一枚でどれだけ聴いたか分かりません。それもきっかけ
はギターソロで聴かれるヴィブラートだったんですよ。衝撃だったな〜(笑)
参考音源 曲名をクリックして下さい。
UNCHAIN THE NIGHT 壮大な雰囲気のオープニング・ナンバー
Kiss of death 疾走リフがかっこいいです
In My Dreams アカペラから入るキャッチーな曲 |