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CDレヴュー
〜初心者に送るオススメ!?ギター・アルバム〜







■第43回■    「NO REST FOR THE WICKED」    OZZY OSBOURNE




1.MIRACLE MAN
2.DEVIL’S DAUGHTER
3.CRAZY BABIES
4.BREAKING ALL THE RULES
5.BLOODBATH IN PARADISE
6.FIRE IN THE SKY
7.TATTOOED DANCER
8.DEMON ALCOHOL
9.HERO

帝王オジーの通算6枚目のアルバム。そしてオジー・バンド4代目ギタリスト、ザック・ワイルド登場
のアルバムでもあります。

「ジェイク・フェイク」といわれた業師ジェイク・E・リーが脱退。さて次にオジー・バンドのギタリストに
選ばれるのは誰かと思われましたが、金髪の美少年、当時若干21歳のザック・ワイルドでした。

オジー・バンドの歴代ギタリストを見るとクラシックに素養を持つランディー。ヘルプ的参加でスタジ
オ・アルバムには参加していないものの、アーミングで独自のカラーを打ち出したブラッド。トリッキ
ーな技の数々で魅了したジェイクと個性豊かな面々が名を連ねていますが、ザックを語る上で重
要なポイントとなるのが「サザン・ロック」でした。

レイナード・スキナードやオールマン・ブラザーズ・バンドといったアメリカ南部の土壌をバック・グラ
ウンドに持つ「サザン・ロック」の大物バンドに影響を受けた彼は、プレイにもブルースやカントリー
からの影響を大いに生かしていくのですが、デヴュー作となったこのアルバムではまだその個性
は発揮されていません。

それはオジー・バンドというバンドの特徴とあまりにも正反対といわざるをえないので、ある意味当
然といえば当然なのですが、ザックはオジー・バンドの大ファンであるのはもちろん、オジーの過去
に在籍したバンド〜ブラック・サバスの大ファンでもあり、この時点ではそちらのルーツからの影響
を生かしていくというスタンスでバンドに馴染んでいくという感じもします。

とはいえその後のアルバムに比べるとザックらしさは控えめかもしれませんが、もちろんこの時点
でのアピールは忘れていません。へヴィーなリフや揺れ幅の大きい豪快なピッキング・ハーモニク
ス、ペンタトニックの音使いでの強引なフルピッキング・フレーズはギター・キッズに強烈な印象を
残し、ザック・ワイルドというキャラクターを決定付けるものでした。

その後のへヴィーでサザン・ロックからの影響を徐々に披露し始める前夜的アルバムで、比較的
オーソドックスなメタルアルバムですが、その第一歩と見るにも面白いと思います。




参考音源  
曲名をクリックして下さい。

MIRACLE MAN                ザック登場を告げる一曲!!
CRAZY BABIES                ピッキング・ハーモニクスが強力!!
BLOODBATH IN PARADISE        好きな一曲です。


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