■第46回■ 「IN ROCK」 DEEP PURPLE
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1.Speed King
2.Bloodsucker
3.Child In Time
4.Flight Of The Rat
5.Into The Fire
6.Living Wreck
7.Hard Lovin’ Man |
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ハードロックの金字塔ディープ・パープルの4thアルバム。
デビュー当時はクラッシックに傾倒していたKeyのジョン・ロードを中心にアート・ロックと呼ばれる
音楽を展開していたのですが、ここでGのリッチー・ブラックモアは以前から温めていた自分の計
画、進みたい方向性を他のメンバーに進言します「俺はロックがやりたい」。
それはバンドにとっても大きな賭けであることは間違いなく、リッチー自身も相当の覚悟であった事
をインタビューでも語っています。(「IN ROCK」と題されたタイトルにもその決意が見てとれます)
その野望は功を奏し素晴らしいハードロック・アルバムを生む事になり、この後ロック史に名だたる
世紀の大名盤「マシンヘッド」への足がかりとなったのです。
このアルバムにはギター史上、またはバンドの歴史上大きなターニング・ポイントといえるものがあ
ります。ひとつはVo・Bが交代していること。そしてリッチーのメイン・ギターがストラトキャスターに
チェンジしていること。
まずメンバー・チェンジについてはVoがイアン・ギランに、Bがロジャー・グローヴァーにチェンジし
ているのですが、リッチーが仕組んだロック史最大級の大博打を成功させたのはイアン・ギランに
よるところが大きいと思われ、彼なしでは成し得なかったといっても過言ではないでしょう。
もうひとつのメイン・ギターのチェンジは後のロック・ギター界への影響を考えるとかなりの画期的
な事件だといえます。
後にリッチー自身も「ストラトに変えた理由?多分ジミ・ヘンドリックスが使っていたから」と語ってい
るとおり、ストラトキャスターにチェンジされています。
結果的にこのアルバムは後にライヴでも長く演奏されることになる1.や3.といった名曲を産み出
し、鬼気迫るプレイを聴かせてくれているのですが、それはストラトを使い始めた事と無関係では
ないのは容易に察しがつきます。
バンドしては4枚目ですが実質ハードロックバンドとしての彼らのデビュー・アルバムはその有名な
アルバム・ジャケットと共に強烈な印象・爪痕を残すのでした。
ハードロック・アルバムとして、またストラトのサウンド・奏法のひとつの基準として抑えておきたい
アルバムです。
参考音源 曲名をクリックして下さい。
Speed King ひたすらシンプル&ストレート!!
Child In Time 最強のインタープレイの応酬が聴ける!!
Into The Fire へヴィなリフが印象的 |